vol.37 2013.09.19発行
家具の街からこんにちは
   
NEWS
【特集】組合員レポート31 株式会社 総桐箪笥和光
【PICK UP!】今月の新製品&オススメ商品
【ありがとう50周年】工業会の知られざる歴史に迫る!
株式会社 総桐箪笥和光 最高級材と加工精度、汚れにくい特殊加工が自慢です。
暑い夏がようやく終わり、過ごしやすい季節になってきました。季節の変わり目は、どうぞ体調にご注意くださいね。さて、今回の組合員レポートに登場するのは、桐たんす・桐ベッドを専門に手掛ける総桐箪笥和光さんです。
●汚れやキズに強い特殊加工、こだわりの製材法
 
 総桐箪笥和光が製造を始めた1977(昭和52)年、当時から桐たんすメーカーは老舗が多かったため、いかにして付加価値を加えるかという点が大きな課題でした。
 そのために着目したのが、お客様が一番困っている「手あか」と「変色」。そこで塗料と塗装工程の改良に取り組み、数年の試行錯誤を経て独自の加工法を考案しました。「手あかや汚れがつきにくく、カビも生えにくくなりました。汚れは軽く拭き取れますし傷も再生できます」と、常務の加島功一さん。汚れに強いだけでなく、桐の風合いはそのままに、桐の呼吸も妨げない画期的な加工法(実用新案取得)です。

 こうした加工法に加え、同社は素材と製材にもこだわりを貫いています。「多くの方は値段だけで判断しますが、当社で使用する桐材は北米産・中国産の最高級クラス。そして反りや収縮などの狂いが少ない柾目(まさめ)取りです。通常の4倍近い手間ひまをかけていること、そして高い加工精度を知っていただきたいですね」と語るのは、代表を務める加島清治さんです。
加島功一さん・加島清治さん
ニュースレター 整理たんす「ぼたん」 ショールーム
●総桐の組子ベッド、家具再生も積極的に展開中
 
 近年は組子を床材にした総桐ベッドが人気です。もともと桐材は、湿気の吸排出効果が高い素材。さらに組子によって布団がカビにくく、夏は涼しく冬は暖かいと好評です。工具が不要で組立てが簡単な点も人気の秘密。「新商品には3Dプリンタで制作した独自の装飾をヘッドボードに加えました。秋の展示会に出品予定なのでぜひご覧ください」と自信を込める加島社長。

 また同社は、桐たんすの再生も手掛けています。表面を鉋で削って特殊加工を施し、金具はすべて取り外して磨き上げます。「再生を終えた家具を納品すると、『家具が生まれ変わった!』と皆さん大感激してくださいます。長く使ってもらえるのはありがたいことです」。

 事前連絡があれば、工場見学も積極的に受け入れています。「製造の流れを知ってもらうことは、私たちにとって一番大事なことですから」。本物の良さをいかにして伝えるか、同社の挑戦はまだまだ続きます。
装飾部分
総桐の組子ベッド
再生前(左側)と再生後(右側) 焼桐加工
■株式会社 総桐箪笥和光
【住所】 福岡県三潴郡大木町三八松1048
【電話】 0944-33-1421 【FAX】 0944-33-1423 【営業】 9:00〜18:00
【HP】 http://www.tansu.com/
新製品&オススメ商品
加盟各社からHOTな情報が届きました。気になるアイテムを見つけたら、即クリック!
各リンク先については、各社毎のページとなりますので、表示価格・商品情報につきましては、各社へお問い合わせください。
 
直火バーナーで仕上げた、本物の焼桐仕上げ。製品名は「ぼたん」
http://www.tansu.com/カタログ/ぼたん/
株式会社総桐箪笥和光
 
無垢材でホゾや組手で作った、心地よい北欧+和のカップボード。
http://www.nkym-solid.jp/pinocchio02/
ナカヤマ木工
 
4種類の高級無垢板から選べるナチュラルな質感を演出したチェスト群「ビレッタ」
http://www.maruta-m.co.jp/Prod_C13_BILLETA.html
丸田木工株式会社
 
質感と風合いのあるクラシカルデザイン 技術にこだわった面加工
http://yokotaww.com/wp-content/uploads/2012/11/fellow.jpg
有限会社ヨコタウッドワーク
 
オーク無垢材の格子デザインの和モダンAVボード「グリーユ」
http://www.meuble.co.jp/livingboard/grille.html
株式会社モーブル
 
付け替えも出来る、浮いているような引出しが特徴のデスク。
http://www.legnatec.co.jp/catalog/products/detail.php?product_id=1659
レグナテック株式会社
 
伸縮自在!シンプルながら存在感のある、セパレートTVボード。
http://www.jonliving.jp/download/varie-1.jpg
有限会社志岐インテリア工業
 
シャープなデザインとWN材が見事にマッチした商品
http://www.okaseisakusyo.co.jp/contents/okkmm/mm036.html
有限会社岡製作所
 
椅子・テーブルの事なら「椅子の工場」~様々な施設に対応
http://www.sadakari-isu.co.jp/
有限会社貞苅椅子製作所
 
多種多様なデザイン・機能・バリエーションのモダンベッド
http://www.granz-jp.com/mod/LineUp.html#column9703
株式会社グランツ(株式会社ジーベッドジャパン)
 
サイズ・カタチ・カラーの組合せ自在でどんな空間にもフィット
http://www.marusen-k.jp/content.html?ct-2&item=31
株式会社丸仙工業
 
細い縦格子にスモークガラスの建具厚い部材使用商品名TA703
http://www.pako.co.jp/
有限会社タナカ
 
可愛らしいデザインの取手や脚が特徴のタモ材チェストシリーズ
http://www.high-field.com/joy/index.html
高野木工株式会社
 
【ありがとう50周年】工業会の知られざる歴史に迫る!
工業会50年の歴史を辿るスペシャル連載も、いよいよ終盤です。これまで大川産業会館や展示会の変遷をまとめてきましたが、今号では海外との繋がりや被災地支援など工業会の多彩な活動をご紹介します。
●イタリアの家具の街と姉妹都市を締結
 
 工業会は1980(昭和55)年より、イタリア・ミラノの国際見本市に視察団を派遣し始めます。以降毎年のように交流が続き、1985(昭和60)年には、イタリアの家具経営者視察団が大川市を訪問。この席上で「イタリアの家具の街と大川の家具の街が姉妹提携をしてはどうか」という提案がされました。

 1987(昭和62)年9月、イタリア・ポルデノーネ市で調印式が行われ、姉妹都市締結が実現。2007(平成19)年には、締結20周年を記念するイベントが大川市で開催されたほか、2012(平成24)年には青年部による視察研修が行われ、交流の輪は年々広がっています。
姉妹都市締結・調印式
●被災地の復旧・復興に貢献する取り組み
 
 1991(平成3)年の雲仙普賢岳被災地への救援物資輸送、2011(平成23)年の東日本大震災被災地(宮城県東松島市)への生活支援家具の贈呈など、大規模な自然災害における被災地の復旧・復興に貢献する取り組みも積極的に行っています。
救援物資を積んだトラック 宮城県東松島市に届けた生活支援家具 杉材で制作したちゃぶ台やテーブル
木製の机とイス
往時の存在感が蘇った九州大学の机
●木製のイス・机を大川市内の小中学校へ納入
 
 大川市内の小中学校で使用されるイスや机を、木製の家具に入れ替える取り組みにも参加しています。日ごろから子どもたちに木のぬくもりを感じてもらうことは、大川木工の未来のためにも、とても大切なことです。
●九州大学倉庫内に眠る古い家具をリペア
 
 2012(平成24)年から行われた九州大学の家具リペアプロジェクトは、マスコミにも取り上げられ大きな反響を呼びました。大正時代に購入されたものの傷やゆがみがひどく使用できない状態の家具を、丁寧な研磨と修繕によって蘇らせ、リペア後の家具は木工まつりにて展示。大川家具の高い技術力を多くの方に知っていただく機会となりました。

 依頼してくださった九州大学の教授からも、「ここまで蘇るとは想像以上でした。地球環境を守る大切な取り組みだと考えています」と高く評価していただきました。


今後もさまざまな活動を進めていきますので、どうぞご期待ください!
編集後記
最後まで読んでくださって、ありがとうございます!今回お送りしましたメールマガジンはいかがでしたでしょうか。
ご意見やご感想、ご要望があればぜひお知らせください。
大川家具工業会ホームページに過去のメールマガジンのバックナンバーがございますので、そちらもぜひご覧ください。
http://www.okawa.or.jp/mail_mg/
 
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