協同組合福岡・大川家具工業会メールマガジン2017年 6月号　vol.82

		【特集】「大川夏の彩展2017」特別企画　地域材開発プロジェクト「SOUSEI」
		【PICK UP!】今月の新製品＆オススメ商品
		【Report】第55期事業方針発表会を開催　～オール大川での事業推進を～

梅雨のシーズン到来です。じめじめした天気や気圧の変化などで体調を崩されないようお過ごしください。
さて、7月展「大川夏の彩展2017」まで1カ月を切りました。年4回開かれる工業会の展示会は、今年度のテーマを「OKAWA VISION -大川ビジョン- 」として、この1年間の歩みを進めて参ります。 7月展では、出展各社の展示はもちろんのこと、特別企画として地域材開発プロジェクト「SOUSEI」の発表も行います。今回はその概要をお届けいたします。

●九州の広葉樹と杉のハイブリッド材を使用し、家具化したインテリア建材＆設備を提案

近年、地球温暖化防止、循環型社会の形成に向け、国や県を上げて地域の木材利用の取り組みが進められています。福岡・大川家具工業会としてもこの数年来、地域材を活用したデザイン性の高い家具製品の提案に取り組んでいて、いま現在、工業会の地域材開発委員会が力を注いでいるのが地域材開発プロジェクト「SOUSEI」です。

プロジェクトを進めるにあたり、委員会では、熊本の復興住宅を担う企業、地域材を使用する住宅企業、およびリノベーションを行う企業を対象に、住宅産業が要望する建具をリサーチしました。「日本の材木は杉とヒノキが中心ですが、杉はやわらかく建具としては使いこなしにくく、より硬い木が必要だというご意見を多くいただきました」とプロジェクトの企画・デザインを担当する松本豊さん（松本意匠）。

「九州に広く繁殖する広葉樹は硬いのですが、縦よりも横に広く育つため材木としてほとんど市場に出回りません」。そこで目をつけたのが、センダンという広葉樹。「熊本県の研究機関が開発した育成技術により高木のセンダンの育成が可能になりました。今回、熊本県天草地方の育林家の方からこの技術により育てられた4メートル直材のセンダンの提供を受けましたが、まだ供給量が少なく試作の家具には自然林のセンダンを使用しました」と話します。

センダンは硬いだけでなく成長が早く、10数年で直径40センチほどに育ち、20年ほどで伐採が可能といいます。杉は伐採までに50～60年を必要としますが、比べると倍のサイクルで市場に出すことができます。「プロジェクトでは将来を見据え、育林家の方々にはこれからのセンダンの植林を先に話した育成技術を使って進めて欲しいと願っています」と松本さん。「長期計画ではありますが、これが定着すると生産者への経済的なお返しができますし、もちろん我々も安定して材料が得られるようになります。」

将来的にはこのハイブリッド材を使用して、建材、家具、床材など、空間全体にわたってすべてを大川から提供できる住宅産業を目指します。なお「SOUSEI」には、早く育つ「早生」、早く成し遂げられる「早成」、集め整える「総制」、そして夫婦が一緒に暮す「双棲」など多くの意味込められています。

7月の展示会では、この材を使用して、住宅現場の省力化のために家具化した、インテリア建材＆設備を提案します。
どうぞご高覧ください。

お忙しいなか恐縮ですが、ぜひともご高覧賜りたく、ご案内申し上げます。
特設ページ http://www.okawa.or.jp/exhibition


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5月12日（金）に大川産業会館大会議室にて「第55期事業方針発表会」ならびに懇親会を開催いたしました。当組合の松田理事長は挨拶で、「景気がなかなか良くならない中ではありますが、展示会事業を中心に産地として頑張っていきたい。行政はもちろんのこと、商工会議所や大川インテリア振興センター、物流などの関係団体との連携をさらに深めて、オール大川として、年4回の展示会、秋と春の大川木工まつり、IFFT等の首都圏での展示会事業等を強く推進していきます」と意気込みを語ってくれました。

今期は、地域材開発委員会では、地域材活用プロジェクトの更なる推進のため、よりビジネスに繋がる商品開発を行い（上記メイン記事参照）、11月には東京ビッグサイトで開催される「ふるさと建材家具見本市」の出展を予定。また国際委員会では、海外展示販売調査事業として11月に中国の上海高島屋での大川家具展（仮称）を実施し、海外での大川家具の可能性を図る計画が。その他各委員会より今期の多種多様な事業報告が行われました。

最後まで読んでくださって、ありがとうございます！
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